シイタケ しいたけ 椎茸

シイタケの概要

名前 シイタケ
漢字 椎茸

シイタケは食用キノコの代表格で、価格が安いにも関わらず高額なキノコに負けない旨みがあります。
日本、中国、台湾等で栽培されており、ニュージーランドまで広く分布しています。

キノコは寄生する樹木から名付けられていることが多く、シイタケは「椎(しい)」の木等に寄生することから「椎茸(しいたけ)」と呼ばれています。
ただ、原木栽培で椎(しい)の木は使っておらず、主にクヌギや楢(なら)の木が使用されています。

昔は飛来したシイタケの胞子が原木に自然に付着するのを待つ博打のような栽培方法で高級食材でした。
しかし、昭和初期に北島君三博士が原木にシイタケ菌(純粋培養された種駒)を植えつける栽培方法を確立し、安価に安定して生産できるようになりました。
現在では原木栽培だけでなく、菌床栽培も広く普及しています。

キノコの中でシイタケは特別扱いされており、生・乾燥に関わらず原木栽培・菌床栽培の表示義務があります。
原木栽培は身が厚くプリプリしており、菌床栽培も十分な美味しさがあります。

選び方のポイント

シイタケは傘が閉じたもの(開ききってないもの)と、開いたものと2種類が売られています。

傘が閉じたものは肉厚で食感が良い代わりに価格が高めです。
傘が開いたものは香りが良いですが市場価値が低いため低価格です。
また、原木栽培は価格が高めで、菌床栽培は通年で安く流通しています。

シイタケはどれも十分に美味しいので好みで選んでください。
ただ、袋に水滴が付いているものは保存期間が短くなるので避けましょう。

また、乾シイタケは食感が硬くなる代わりに生シイタケに比べて旨みや香りが増します。
逆に、生シイタケは柔らかく滑らかな舌触りを楽しむことができます。

なお、白いカビのようなものが表面に付着しいていることがありますが、気中菌糸(きちゅうきんし)と言うキノコの一部なので食べられます。

食べ方・調理のポイント

キノコを洗うと風味が落ち、菌床栽培のキノコは洗う必要がないと言われています。
しかし、稀にゴミ等が付着しているので濡れ布巾で表面を拭くか、サッと洗うに留めます。
洗う場合は3~4%の塩水を使うと水分が含まれるのを防止する効果があります。

昔のシイタケは軸が固かったのですが、最近は柔らかく軸まで食べられるため石突きのみ切り落とします。
キノコを切る場合は水分が含まれるのを防止するために洗った後に切ります。

キノコは生では食べられないので必ず加熱します。

保存のポイント

保存場所 冷蔵庫、又は冷蔵庫(野菜室)
保存日数(目安) 1週間程度

パックのまま冷蔵庫、又は野菜室に軸(裏側)を上にして保存します。
適温は0~5℃であり、野菜室も5℃程度なので問題ありません。

パックを開けてしまった場合や水滴が付いている場合は、水滴を拭いてからポリ袋等に入れて保存します。

乾シイタケ

シイタケは乾燥させると旨みや香りが増し、天日乾燥させたものはビタミンDも増加します。
このため、乾物をよく使用する中国で使用・生産が多く、乾シイタケの大部分は中国から輸入しています。

乾シイタケには冬茹(ドンコ)と香信(コウシン)があります。
傘が7分開き前に採取したシイタケを使用したものをドンコ、7分開き後に採取したシイタケを使用したものをコウシンと呼びます。
また、選別していない乾シイタケを山成(ヤマナリ)と呼びます。

ドンコの方が高級で主菜的な使い方をします。
コウシンは低価格で他の食材と一緒に使用する等、様々な用途に使用されます。