サトイモ さといも 里芋

サトイモの概要

名前 サトイモ
漢字 里芋

サトイモはネットリとした食感の旨みの強い芋で、肥大化した地下茎を食べます。
江戸時代以前は芋と言えば「里芋(さといも)」を指しているほど一般的な食材です。

サトイモの品種のうち、主に「石川早生(いしかわわせ)」と「土垂(どだれ)」が「サトイモ」の名称で売られています。
その他は品種名(セレベス、エビイモ、八つ頭等)で売られていることが多いようです。

サトイモは親芋を中心に子芋・孫芋が外側できます。
石川早生や土垂は子芋や孫芋を食べ、孫芋の方が味が良くネットリとしています。
また、石川早生の孫芋の小玉が「きぬかつぎ」の名前で売られています。

選び方のポイント

細長いものよりは、丸みを帯びている方がネバリが強く柔らかくて美味しいです。
また、「石川早生」や「土垂」はなるべく孫芋を選ぶようにします。
一概には言えませんが、上部のみに切り口があるものが孫芋、側面にも切り口(かき傷)があるものが子芋と考えて良いでしょう。

ただ、孫芋は価格が高いので、価格を重要視する場合は場合は子芋を選びましょう。
子芋を選ぶ場合はかき傷が少ないものを選びます。
かき傷が多いと孫芋に栄養を取られて味が落ち、硬くなっていることがあります。

小さいものは皮を剥くのが大変なので、大きいものを選ぶと調理が楽になります。
また、泥付きの方が保ちが良くなります。

食べ方・調理のポイント

煮る場合はアク抜きをせずにそのまま煮汁で煮た方が本来の味を楽しめます。
生ではエグみが強いので基本的に加熱して食べます。

サトイモが固いことがありますが、選び方や時期の問題が大きいため調理法で改善するのは難しいでしょう。
また、赤や青い部分がある場合がありますが、ポリフェノールのアントシアニンが発色したものです。
固くなったり美味しくはありませんが、食べられます。

保存のポイント

保存場所 通常:常温(冷暗所)
夏:冷蔵庫(野菜室)
保存日数(目安) 泥なし:1週間程度
泥つき:1ヶ月程度

紙袋等に入れて常温(冷暗所)に保存します。

低温と乾燥に弱いので泥が付いたまま保存すると保ちが良くなります。
常温で保存する場合の適温は10~20℃であり、25℃を超える場合は冷蔵庫(野菜室)に保存します。
冷蔵庫に入れると低温障害を起こします。

固いサトイモ

稀にガリっとする固いもの(ネットリしていないもの)があります。
これは「水晶症」と呼ばれるデンプンが少なくなった状態で、時期の終わりや孫芋にデンプンを取られた子芋に起こると言われています。

状態が酷いと切り口(かき傷)が白く透明がっかっているので判別できます。
しかし、そのような状態の物は生産者が除外しており簡単には見分けることができません。

そこで、子芋を選ぶ場合は8月等の早い時期に限定し、それ以降は孫芋を選ぶようにするとある程度防止できます。