クワイ くわい 慈姑
クワイの概要
名前 | クワイ |
漢字 | 慈姑 |
クワイは塊茎を食用とする水生植物で、日本では茎の先に芽が出る(めでたい)縁起物として正月料理に使う習慣があります。
野生種は東南アジアが原産と言われていますが、栽培種は中国で作られ日本に伝わりました。
流通量が多い「青クワイ」は独特のほろ苦さと芋を少し硬くしたようなホックリした食感があります。
「白クワイ」は中国からの輸入が多くシャキシャキした淡泊な味わいです。
クワイを食べるのは日本と中国が中心で、日本で最も普及しています。
選び方のポイント
直径4cm程度までが目安と言われますが、味が変わるわけでもないので大きさは気にする必要はないでしょう。
関西では小さいものが好まれ、関東では大きいものが好まれるようです。
先端が折れていることが多いですが、調理の際に上部は切り落とすため気にする必要はないでしょう。
なお、芽が取れたものは出荷できないそうです。
縁起物とは言え、もったいないですね。
食べ方・調理のポイント
芽の部分を折らないように気を付けながら塊茎(丸い部分)の皮をむき、底を切り落とします。
芽の部分は皮を1~2枚程度剥がし、1.5cm~2cm程度を残し先端を斜めに切り落とします。
煮物にする場合はアクが強いので1時間程度水にさらし、更に米のとぎ汁で10~15分程度茹でこぼします(茹で汁を捨てる)。
揚げ物や焼き物ではこれらは必要ありません。
なお、長時間茹でると芽の部分は柔らかくなりますが、塊茎は硬めのままなので柔らかくならないからと茹ですぎないように注意します。
保存のポイント
保存場所 |
ポリ袋:冷蔵庫(野菜室) 水に浸ける:常温(冷暗所) |
保存日数(目安) |
ポリ袋:3日程度 水に浸ける:1ヶ月程度 |
数日以内であればポリ袋等に入れて冷蔵庫(野菜室)に保存します。
長期間保存する場合は乾燥させないようにボール等に水を張り、その中に入れて常温(冷暗所)に保存します。
水は毎日取り替えます。
クワイの旬
クワイは正月料理に使うこともあり冬に流通します。
12月が一番多く、年が明けて1月になると一気に流通量が減ります。
なお、価格は12月よりも11月の方が安く、1月になると一気に下がります。
食材 | 1月 | 2月 | 3月 | 4月 | 5月 | 6月 | 7月 | 8月 | 9月 | 10月 | 11月 | 12月 | ||||||||||||||||||||||||||
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クワイ |
クワイの栄養
クワイは全体的にビタミン・ミネラルが豊富で、食物繊維(水溶性・不溶性)のバランスも良い素晴らしい食材です。
栄養的には野菜と言うより芋に近いようです。
また、野菜の中では未成熟豆(エダマメ、ソラマメ等)の次に多くのタンパク質を含みます。
正月にしか食べないのはもったいない野菜ですが、流通時期が限られてしまうのが残念です。
生産地では日常的に食べているようです。
食材を選択 | |
年齢 | |
性別 |
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可食部重量(g) | |
重さの種類 |
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項目 | 成分値 | 接種基準(割合) | ||
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エネルギー |
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タンパク質 |
-
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脂 質 |
脂質 |
-
|
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脂 肪 酸 |
飽和 |
-
|
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一価不飽和 | - | |||
多価不飽和 |
-
|
|||
多価不飽和(n-3) |
-
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|||
多価不飽和(n-6) |
-
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|||
コレステロール | - | |||
炭 水 化 物 |
炭水化物 |
-
|
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食 物 繊 維 |
水溶性 |
-
|
||
不溶性 |
-
|
|||
総量 |
-
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項目 | 成分値 | 接種基準(割合) | ||
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脂 溶 性 |
ビタミンA (レチノール活性当量) |
-
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ビタミンD |
-
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ビタミンE (α-トコフェロール) |
-
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|
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ビタミンK |
-
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水 溶 性 |
ビタミンB1 |
-
|
|
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ビタミンB2 |
-
|
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ナイアシン | - | |||
ナイアシン当量 |
-
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ビタミンB6 |
-
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ビタミンB12 |
-
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葉酸 |
-
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パントテン酸 |
-
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ビオチン |
-
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ビタミンC |
-
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- 一定の比率・計算式等で生成した値を含む
- 食材名は出典から変更している場合があります
- 目標量
- 生活習慣病の予防のために現在の日本人が当面の目標とすべき摂取量。
- 推奨量
- ほとんどの人が充足している量。
- 目安量
-
十分な科学的根拠が得られず、推定平均必要量と推奨量が設定できない場合に設定した値。
一定の栄養状態を維持するのに十分な量であり、目安量以上を摂取している場合は不足のリスクはほとんどない。 - 推定平均必要量
-
半数の人が必要量を満たす量。
本サイトでは未使用。 - 耐容上限量
- 健康障害をもたらすリスクがないとみなされる習慣的な摂取量の上限。
- -(ハイフン)
- 未測定。
- 0(ゼロ)
-
食品成分表の最小記載量の1/10(ヨウ素、セレン、クロム及びモリブデンにあっては3/10、ビオチンにあっては4/10。以下同じ)未満又は検出されなかったことを示す。
食塩相当量の0は算出値が最小記載量(0.1g)の5/10未満であることを示す。 - Tr(微量、トレース)
-
最小記載量の1/10以上含まれているが5/10未満であることを示す。
- ( )カッコつきの数字
-
諸外国の食品成分表の収載値や原材料配合割合レシピ等を基に推計した場合を示す。
出典:日本人の食事摂取基準 2020年
クワイの産地
広島県と埼玉県で生産量の多くを占めています。
ただ、埼玉県の生産量は農地の宅地開発で急激に減少しているようです。
2008年~2012年の4年間で約7割も減っています。
食材名 | クワイ/露地栽培 |
- 食材名は出典から変更している場合があります
- 出典で「…」「×」「不明」「nc」「-」「---」等とされているものは0(ゼロ)と表示しています
農薬・窒素成分の影響
農薬影響 | 小 |
窒素影響 | 小 |
有機栽培 (オーガニック) を推奨するか |
不要 |
クワイは農薬の使用は少ないですが窒素肥料は大量に使用しています。
ただ、水生植物であるため窒素影響も「小」としました。
農薬・窒素成分の使用量(慣行レベル)
食材 | 化学合成農薬 平均成分回数 |
化学肥料 平均窒素成分 (kg/10a) |
集計範囲 |
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クワイ | 7.3 | 35 | 4都道府県 |
- 季節や作型等の値を平均しています
- 食材名は出典から変更している場合があります
- 成分回数
- 化学合成農薬の成分毎の回数。(例:除草剤1種・殺虫剤2種を散布⇒成分回数3回)