ダイコン だいこん 大根

ダイコンの概要

名前 ダイコン
漢字 大根
別名(例) 蘿蔔・清白(スズシロ)

ダイコンは古くから親しまれてきた野菜の一つで、肥大化した胚軸(根)や葉を食べます。
本当の根は胚軸の下に伸びたひげ状の部位で、こちらは食べずに捨ててしまいます。

大きい根っこから「大根(だいこん)」と呼ばれており、春の七草にもその白さから「清白(すずしろ)」の名前で数えられています。

ダイコンの品種で最も流通しているのは青首大根(あおくびだいこん)で、甘みが強く、柔らかい食感が好まれています。

また、ダイコンは加工品としても広く利用されており、切り干し大根、たくあん、ぬかみそ漬、べったら漬、福神漬等の色々な食べ方があります。

選び方のポイント

ダイコンの部位の違い

ダイコンは先の方まで太くて丸いものを選びます。
1本丸ごと購入する場合は葉も食べられ栄養価が高いので、葉つきを選んでみてはどうでしょう?

ダイコンは1本購入する方が保ちが良いですが、一般家庭では使い切れないことも多いでしょう。
そこで、カットされたものは部位の特性を踏まえて選ぶと良いでしょう。

上部(葉側)は甘みが最も強く柔らかいため、サラダ等に向きます。
中部は最も美味しい部分で、辛みが少なく水分が多いため煮物等に向きます。
下部(根側)は繊維質で硬く辛みが強いため、ダイコンおろし・じっくり加熱する調理法・漬物に向きます。

ただ、上部のダイコンおろしを好む人もいるし、加熱すると辛みは抜けるのでそこまで拘らなくても良いでしょう。
また、冬の時期でなければ甘くはなりません。

食べ方・調理のポイント

ダイコンはタワシでしっかりと洗ってから使用します。
皮にも栄養があるので、見た目を気にしないのであれば皮ごと調理します。

ダイコンは部位によって特徴があるので、それを踏まえて調理すると良いでしょう。

上部(葉側)は甘みが強いのでサラダ等に向く半面、加熱する場合は加熱時間を短めにする必要があるため炒め物に向きます。
中部は最も美味しい部位で、生だと少し辛みがありますが加熱すると甘みに変わるので煮物等に向きます。
下部(根側)は辛みが強く、水分が少ないことを活かしてダイコンおろしや漬物にするか、加熱すると辛みがなくなることと煮崩れしにくいのでじっくり加熱する調理法に向きます。
また、ダイコンおろしは同じ部位でもゆっくり擦ると辛みが抑えられ、速く擦ると辛くなります。

なお、ダイコンの葉も食べられますが、青首大根は葉にトゲがあるため必ず加熱します。
トゲは軽く炒めるだけでも気にならなくなります。

保存のポイント

保存場所 冷蔵庫、又は冷蔵庫(野菜室)
保存日数(目安) 丸ごと:1~2週間程度
カット:4日程度
葉:3日程度

丸ごとの場合は葉から水分が失われるので葉を切り落とし、ラップ等で全体を包んで冷蔵庫、または野菜室に保存します。
どちらかと言えば冷蔵庫の方がお勧めです。
冬場であれば冷暗所でも保存できます。

切り落とした葉はポリ袋等に入れ野菜室に保存します。

カットされたものはラップ等で全体を包んで冷蔵庫、または野菜室に保存します。

七草粥(ななくさがゆ)

昔から日本では万病を防ぐとして「人日の節句」である1月7日に「七草粥」を食べる習慣があります。

しかし、人日の節句は本来は旧暦の1月7日であり、新暦(現代)では2月15日になります。
このため、現代の食べ方では天然物を含めて考えれば旬から外れているものがあります。

春の七草は以下の通りです。
左側が昔の呼び方で、右側が現在の呼び方です。

  • 御形(ゴギョウ) / 母子草(ハハコグサ)
  • 蘿蔔・清白(スズシロ) / 大根(ダイコン)
  • 菘(スズナ) / 蕪(カブ)
  • 芹(セリ)
  • 薺(ナズナ) / ペンペン草
  • 繁縷(ハコベラ) / 蘩蔞(ハコベ)
  • 仏の座(ホトケノザ) / 小鬼田平子(コオニタビラコ)

なお、単純に「七草」と呼ぶと「秋の七草」を意味し、観賞用として昔から短歌や俳句で用いられてきました。