セリ せり 芹

セリの概要

名前 セリ
漢字
別名(例) 白根草(シロネグサ)
川菜草(カワナグサ)

セリは全国の湿地等に自生しており、春先の若い茎葉を食べる香味野菜です。
葉・茎・根の全てを食べられます。

春の七草に数えられており、香りが爽やで柔らかくシャキっとした歯触りがします。
ハーブに位置付けられていますが、香りの良い野菜として美味しく食べられます。

セリは栽培されたものが多く流通していますが、天然物も「野ゼリ」や「田ゼリ」と呼ばれわずかに流通します。
天然物は栽培されたものに比べて香りが強く、アクがあります。

セリはミツバと間違えられることがありますが、ミツバはアブラナ科の植物で葉が3枚、セリはセリ科の植物で葉が5枚なので区別できます。

選び方のポイント

茎が太すぎない、根付きのものを選びます。
根つきの方が保ちが良くなります。

食べ方・調理のポイント

セリは長時間加熱すると柔らかくなりすぎてしまいます。
根を5秒、葉と茎は10秒程度茹でるに留め、火が通りすぎないように冷水で冷やします。
天然物は栽培物に比べてアクが強いので、暫く冷水にさらしたままにしてアクを抜きます。

肉の臭み消しとして鍋物に使うことが多く、その場合も火が通り過ぎないうちに食べます。
秋田県の「きりたんぽ鍋」に欠かせない定番素材となっています。

保存のポイント

保存場所 冷蔵庫(野菜室)
保存日数(目安) 4日程度

水を含ませたポリ袋等に入れて乾燥を防ぎ、冷蔵庫(野菜室)に立てて保存します。

七草粥(ななくさがゆ)

昔から日本では万病を防ぐとして「人日の節句」である1月7日に「七草粥」を食べる習慣があります。

しかし、人日の節句は本来は旧暦の1月7日であり、新暦(現代)では2月15日になります。
このため、現代の食べ方では天然物を含めて考えれば旬から外れているものがあります。

春の七草は以下の通りです。
左側が昔の呼び方で、右側が現在の呼び方です。

  • 御形(ゴギョウ) / 母子草(ハハコグサ)
  • 蘿蔔・清白(スズシロ) / 大根(ダイコン)
  • 菘(スズナ) / 蕪(カブ)
  • 芹(セリ)
  • 薺(ナズナ) / ペンペン草
  • 繁縷(ハコベラ) / 蘩蔞(ハコベ)
  • 仏の座(ホトケノザ) / 小鬼田平子(コオニタビラコ)

なお、単純に「七草」と呼ぶと「秋の七草」を意味し、観賞用として昔から短歌や俳句で用いられてきました。